R&D
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眼の症状と免疫の関係について、初となる日本人を対象とした研究を実施

目的

近年、加齢黄斑変性等の眼疾患への炎症関与が報告され、炎症を制御する免疫応答が眼の健康に影響する可能性が示唆されている。そこで、加齢に伴う眼症状と免疫の関連を探索するために実施した。目薬やルテイン摂取などの緩和・予防効果が見込まれる方法がある中、「健康に関して気にしていることについて」をテーマとした調査(※)によると、あらゆる健康課題の中で「眼・視力」は最も関心が高く、根本的な解決が望まれている。一方、最新の科学ではヒトの身体の様々な部位で健康維持に関わっている免疫が眼においても関与していることが示唆されつつある。今回の研究では日本人の眼症状と免疫因子の関りを遺伝子の観点から疫学的に調査し、その裏付けを探索したものである。 ※10,000人を対象にしたWeb調査(キリンホールディングス株式会社調べ)

概要

すでにMYCODEを受けている会員(日本人)の中から、1,998名が本人同意の上で研究に参加。眼症状である眼精疲労、ドライアイ、老眼に関するアンケート調査を実施した。また参加者の遺伝情報である約75万SNP(※)における3つの遺伝子(IL1β、IL10、NLRP3)を対象に、免疫、特に炎症との関連性を解析した。 ※ヒトが保有する約30億の塩基対の配列には人種や個人間で異なる部分があり、1つの塩基だけが別の塩基に置き換わっているものをSNPという

研究結果

本研究より、眼精疲労や老眼の症状と炎症に関わる免疫応答に関連がある可能性が示唆された。臨床研究等により、これら眼症状と眼疾患との関連も含め、免疫と眼の健康に関与する遺伝子やそのメカニズム解明に繋がることが期待される。

対象者

MYCODE会員1,998名

共同研究機関

キリンホールディングス株式会社

プレスリリース

https://dena.com/jp/press/004648